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マカオのカジノは日本が真似してはいけない事例!

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日本にカジノを作る場合、既に海外で成功している事例に習うべきな事は言うまでもありません。東京(横浜)や大阪ならシンガポールのようなMICE機能を備えたIR、地方都市ならドイツのバーデンバーデンのように地域観光と連携して富裕層をターゲットにするやり方がベストです。

一方で、日本が絶対に真似すべきでは無いカジノのスタイルが、中国の特別行政区であるマカオです。その理由は、単なる賭場としての発展だったので、景気の影響を受けやすいからです。


※マカオにあるカジノ・リスボア

マカオのカジノの歴史は以外に古く、ポルトガルの植民地時代の1847年に合法化されています。但し、単一の事業者にしか営業が解禁されなかった極めて閉鎖的な市場で、カジノ王=スタンレー・ホーによる独裁と腐敗を生むことになります。

しかしマカオが中国に返還された後の2002年に、カジノ市場を開放し、ラスベガス・サンズやウィンリゾーツなどの外資にもライセンスを認めます。そして2000年代中盤に、マカオのカジノは大躍進を遂げ、年間の売り上げがラスベガスを越えて世界一になります(※2013年のマカオのカジノ売上は4兆6千億円)。

経済発展で所得が増え、カジノで遊びたい中国人達が増え、その受け皿として発展したことが、マカオが躍進した要因です(中国本土ではカジノが解禁されていない)。実際に、マカオのカジノの利用者の85%以上が中国および香港からの観光客です(2013年の統計)。

単なる賭場では、景気の影響で売上が激減するリスクが高い

しかしリーマンショックやシャドーバンキング問題などが原因で、2010年代に中国経済が急減速しはじめます。それに併せてマカオのカジノも勢いを失っていき、売上高は2014年6月から26ヶ月連続で前年比マイナスという状況が続いています。

マカオにはシンガポールのようなMICE機能は無く、かといってバーデンバーデンのように自然や街の伝統と融合した観光地化を進めた訳でもありませんでした。マカオのカジノは、所詮は中国人向けの単なる賭博場に過ぎなかったのです。

一方、カジノをMICE機能の一部として建設すれば、景気後退期でも大幅に売上げが落ちたりはしません。国際会議・見本市などの大型イベントは、何年も前から会場を予約していて、キャンセルがほぼ無いからです。主催者や関連企業、出展企業など多くの事業体が関わっており、数年がかりで準備するケースもあります。よってリーマンショックのような事が起きても、出展社・参加者が多少減る事はあっても、イベント自体を中止する事はありえないのです。

日本のIR特区は、絶対にマカオのような、単なる賭場としてカジノを作ってはいけないです。ただでさえ日本の産業構造は、世界経済の影響を受けやすいのです。例えば2008年のリーマンショック時は、無関係の日本の方が震源地=アメリカよりもGDPのマイナスが大きかったのです。せっかく観光という新たな産業を育成しても、海外要因で全滅しては元も子もありません。

特に関東圏と大阪は、カジノの売上だけに頼ろうとせず、必ずMICE機能(国際会議場や高級ホテル等)も備えた特区を建設すべきです。マカオは日本のIRにとっては、完全なる反面教師、真似してはいけない存在なのです。

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