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医療費を無利息で借りる方法

大きなケガや病気に見舞われてしまった場合、その入院治療費は数十万円〜百万円以上にもなるケースは少なくないです。これだけの金額だと貯金だけでは支払えない人も多く、カードローンなど借金で賄わざるを得ないと思いがちです。

健康保険制度にある高額医療費制度を利用すれば、かかった費用の大部分は返還されますが、高額医療費制度は払い戻しされるまで3〜4ヶ月程度かかります。

高額医療費制度とは、一ヶ月の医療費が70歳未満の一般所得者の場合で8万100円以上(26万7000円を超えた場合はその1%を加算)になると、その超過分の金額は後に返還されるという制度です。例えば、50万円の治療を受けた場合の自己負担額は約8万3000円で、残りの41万7000円程度が払い戻されるのです。しかし、払い戻しが行われるまでには3〜4ヶ月程度かかるため、それまでは一旦全額自分で支払っておく必要があります。

その間の穴を埋めるべく、医療費を無利息で借りられる方法として、高額療養費貸付制度というものがあります。高額療養費貸付制度とは、高額療養費で払い戻される金額の8〜9割程度(全額ではありません)を、無担保かつ無利息で借りられる、公的な医療費補助制度です。借りる条件としては、公的医療保険(国民健康保険など)を滞納していない事です。

3〜4ヶ月後には高額療養費制度によって医療費が払い戻されるので、返済が滞る心配はありません。万が一申請等でトラブルがあっても、無利息なので借金が増えていく心配ありません。つまり、事実上デメリットの無い状態でお金を借りるれ方法なのです。それ故に、医療費支払いのお金が無いからと、安易に消費者金融やカードローンに手を出すのは禁物です。

手続き(申請方法)と注意点

高額療養費貸付制度の手続き方法は、国民健康保険の場合と健康保険の場合で若干違います。基本的には「高額医療費貸付金貸付申込書」「高額医療費貸付金借用書」「医療費請求書」などに必要事項を記入して、国民健康保険の場合は市区町村の保険年金担当窓口へ、健康保険の場合は協会けんぽの支部に申請すればOKです。

注意すべき点として、申請は一ヶ月毎に行う必要があります。仮に入院期間が2ヵ月以上にまたがった場合は、それぞれの月で申請しなければなりません。また、この高額療養費貸付制度自体も、借りるまでに2〜3週間程度かかる事にも注意が必要です。家計の資金繰りが滞らない為にも、入院などをした場合には早めに申請手続きを行っておく事が重要です。


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