株式投資ガイドブック | from マネーガイドJP | |
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ゴミ株投資とは?ゴミ株投資とは、あえて株価が極端に低迷している銘柄にのみ投資する方法で、アメリカの投資家=ジョン・テンプルトンが実践したことで有名になりました。 株式投資の必勝戦略の一つに「逆張り」という考え方があります。直近で低迷していた銘柄は、その後の期間では市場平均よりも高いパフォーマンスを記録する傾向があり、リターンリバーサルとも呼ばれています。その逆張り投資の究極系ともいえるのが、ゴミ株投資です。 若き日のテンプルトンは「市場から見放されている低位株は、業績が回復すればシンデレラのように一気に注目が集まるだろう」と考え、株価が1トル未満という極端に低迷している銘柄を全て買い付ける(全部で104銘柄)という暴挙に出ます。証券会社からも呆れられたというこのゴミ株への投資は、4年後に全ての株を売却した際には約4倍もの利益を得ることになりました。 株価が低迷している企業は、大きな問題を抱えていることがほとんどなので、普通の投資家は購入をためらってしまいます。ほとんどの投資家が敬遠するため、株価は企業本来の価値を大幅に下回る水準に低迷します。 ところが、企業が問題を解決できれば、株価は一気に適正な水準にまで上昇します。悪い状態からまともな状態になった企業の株価の上昇は、元々優秀な企業がさらに業績を伸ばす場合よりも、はるかに高い利回りを記録します。 企業が努力するので、株価は回復バイアスが働く優秀な企業というのはそもそも市場を寡占していたり、経営の合理化が進んでいるので、さらに優秀な業績を上げるのは至難の業です。しかし、ダメな企業がまともな経営に回復するのは、さほど難しくありません(他の企業が出来ていることをやるだけ)。そもそも、企業というのは常に売上げを上げるよう努力しますし、特にダメな企業ほど危機感を持っていますから、優秀な企業よりも上昇バイアスが大きい訳です。 今日では低PER銘柄や低PBR銘柄の利回りが、長期的には市場平均を上回るという統計結果も現れています(いわゆるバリュー投資)。PERやPBRが低いバリュー株も、市場から低い評価しか得られていない銘柄がシンデレラのように再評価されるという点で、ゴミ株投資のリターンが高くなるのと同じ原理です。 ちなみにジョン・テンプルトンは、このゴミ株投資による成功をきっかけに、米国でも有数のファンドマネージャーへと登りつめました。しかし、その後のテンプルトンは日本株へ投資するなど、グローバルな海外投資を展開し、グロース(成長株)投資にも移行し、ゴミ株投資で稼ぎ続けたわけではありません。但し、割安な株へ投資するという基本スタンスは、グローバル投資になっても変わらなかったようです。
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