株式投資ガイドブック | from マネーガイドJP | |
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逆張り投資とリターンリバーサル株式投資では、値上がりしている銘柄を追いかけて買う「順張り」と、値下がり中の銘柄を買い付ける「逆張り」という、全く異なる2つのスタンスがあります。株の初心者はついつい勢いのある値上がりしている銘柄を追いかけがちですが、実は株式投資で成功者の多くが逆張り派です。 投資の神様とも言われ、2008年にはビルゲイツを抜いて長者番付世界一にもなったウォーレン・バフェットは、典型的な逆張り方の投資家です。バフェットは市場の暴落を「点からの授かり物」とまで言いきり、株価が安値な時に大量に買い付けることを好みます。 また、倒産寸前で株価が二束三文の状態である会社に分散投資して財を成し、後に歴史的なファンドマネージャーに登りつめたジョン・テンプルトンも、逆張り投資の典型例でしょう。 このほかにも、バフェットの師匠であるベンジャミン・グレアムやハイテク株投資の第一人者であるフィリップ・フィッシャー、新興国投資の元祖とも言われるジム・ロジャースなど、投資の世界で大成功を収めた人達の多くが、株価が割安な時期に集中投資する逆張り型の投資家です。 リターンリバーサルとは?実は逆張り投資については様々な深い研究が成されており、世界中で「リターンリバーサル」という現象が見受けられることが分かってきています。 リターンリバーサルとは、一時期に市場平均よりも低迷していた株は、その後の期間では逆に市場平均を上回る株価になるというものです。勿論中には業績不振で倒産して株が紙くずになるケースもありますが、それら悪材料を含めての統計ですから、かなり信憑性のあるデータだと言えます。「ゴミ株投資」とも言われたジョン・テンプルトンの手法も、リターンリバーサル狙いの戦略といえます。 この現象は、株価は投資家達の期待値とのギャップに基づいて変動することから考えると、説明が付きやすいでしょう。業績好調と見られる企業には既に相当な期待が株価に織り込まれるので、業績の上方修正が発表されても株価が上昇しなかったり、むしろ値下がりするケースも少なくありません。 一方で、どうしようもなく不振が続いている企業は、既に相当株価が売りたたかれているので、少しでも業績が回復すれば、株価が一気に上昇することが多いです。どうやら人間の心理として、良いモノが更に良くなるよりも、悪い物が多少マシになったことの方が、高い評価を得られやすいようです。いつも80点を取る優等生が85点を取っても褒められませんが、いつも20〜30点の劣等生が50点を取れば劇的に良くなったように見られるのと同じです。 言い換えれば、優秀な企業の株価は必要以上に過大評価されがちで、業績不振の企業は必要以上に過小評価されがちだということです。過小評価がまともな評価に揺り戻る時、株価は爆発的に上昇しますので、リターンリバーサル現象が起きるのでしょう。
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