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タックスヘイブンで節税する方法

タックスヘイブン(オフショア)とは、外国の企業や富裕層の資本流入を目的に、税金を無税または極端に低くしている国や地域のことです。一部の書籍では、この仕組みを利用して節税する方法が紹介されていますが、本当に可能なのでしょうか?

タックスヘイブンを利用して節税するには、幾つものハードルがあります。

まず日本に居住していなくとも、日本国籍を有して日本に住民票がある場合は、基本的に日本で納税義務が生じます。これを逃れる為には、タックスヘイブン国などへ住民票を移し、かつ年間の半分以上をその国で居住している必要があります。住民票だけ海外に移せば(実際には日本で居住する)、名目上は納税しなくて済むようになりますが、これは古典的な脱税行為として税務署も目を光らせているので、現実的には難しいでしょう。

また仮にタックスヘイブンの国に移住しても、不動産の家賃収入やアフィリエイト等のネット収入など、日本国内で所得があれば、それは日本で納税する必要があります。課税されないのは、日本以外の国で得られた収入であり、例えば外資系の企業に雇用されて外国で働いている場合などは、該当国で納税するので日本では税金は掛かりません。

このように、タックスヘイブンで節税するのは一般庶民にとってはほぼ不可能だといえます。可能なのは、最低でも億単位の資産を持っており、利子・配当や資産の取り崩しだけで生活していける富裕層になります。

ミュージシャンやデザイナーは「PT」で節税している

むしろ富裕層は、タックスヘイブンですら納税しない「PT(パーペチュアル・トラベラー)」になる人も少なくありません。PTとは「永遠の旅行者」と言われ、3カ国以上に在住し、各国で納税義務が生じない期間だけ過ごすことで、所得税や住民税だけでなく、贈与税や相続税など一切の税コストをかからなくする生き方のことです。

ミュージシャン・音楽家やデザイナーなど、世界的に活躍の場がある職業の人などは、日本に在住している必要性はありません。有名なミュージシャンやデザイナーなどが、ニューヨークやらロンドンやらへ活動の拠点を移すのは、何も格好つけている訳ではなく、数カ国で活動することによって「PT」状態を作り出すことで、大幅な節税が可能だからなのです。

例えばミュージシャンなどは、フリーランス=個人事業主なので自分で納税(確定申告)しますから、日本国内で印税収入を得ても、納税は源泉徴収分だけで済ませることが出来ます。

ちなみにタックスヘイブンにせよPTにせよ、日本など多くの国が「属地主義(在住する国でのみ課税する)」を取っていることで成り立つ方法です。ところが属人主義(国籍があれば在住国がどこであろうと課税する)を取るアメリカでは、タックスヘイブンを使った単純な節税策は通用しません。この場合はアメリカ国籍を捨てて、完全にタックスヘイブン国へ移住するしかありません。


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