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予定納税を回避する方法

予定納税とは、ある年の所得税が15万円以上になった個人事業主に対して、翌年の所得税もあらかじめ取り立てられるという、国税庁の横暴極まり無い制度のことです。対象者には、ちょうど住民税の支払いを終える6月頃に、税務署から予定納税の督促が来て、7月と11月にそれぞれ前年分の所得税額の1/3ずつを新たに支払うよう命じられます。

まだ同年の収入が確定もしていないのに、同年分も前年と同額が見込まれるとされ、その2/3も支払わされるのですから、初めて対象となる人にとっては恐ろしい負担となります。何せその年は1.67年分の所得税を搾取されるのですから、資金繰りに貧窮する人も出てくるはずです。

これは明らかに国家による横暴・搾取ですが、法律で決められているようで、避けようのない制度です。確かに予定納税に対しては「減額申請」という異議申し立ても行えますが、これがクセモノです。

予定納税の減額申請が認定されるには「今年は前年ほど収益はあがらない」ということを証明する必要があるらしく、その時点での帳簿の提出などを余儀なくされます。毎日欠かさず帳簿を付けている人ならいざ知らず、帳簿付けは確定申告前にまとめて・・・という人にとっては、大きな負担になるでしょう。

しかも減額申請を行ったとしても、認証されて予定納税が免除される保証はありません。そもそも税務署に対して何らかのアクションを起こす=目を付けられることは、事業主にとっては百害あって一利無しなので、極力避けたいところです。

経費を積み増して課税所得を15万円未満にせよ!

減額申請のような手間をかけずに、予定納税を回避する方法は一つしかありません。所得税の金額が15万円未満になるよう、年末に所得調整することです。個人事業の場合、経営セーフティー共済のまとめ払いや、設備投資として備品などを買い増しするなど、年末にかなりの経費の積み増しが可能です。

所得税が15万円未満になるギリギリのラインは、課税所得【売上−仕入原価や経費−所得控除】が247万円です。この場合の所得税は149500円ですから、ギリギリで予定納税のボーダーラインに届きません。

つまり、11月位の時点で年間の課税所得を予測してみて、15万円を超えそうな場合はセーフティー共済や設備投資などを強引に行って課税所得を圧縮し、15万円未満に納めてしまうのです。ギリギリで15万円を超えてしまえば、翌年には本年度の税金に加えて、予定納税でさらに約10万円を納める必要を迫られますから、ボーダーライン際の人は何としてでも15万円未満に抑えたい所です。

また予定納税に引っかかってしまえば、同時に個人事業税【売上−仕入原価や経費=330万円以上】にも引っかかってしまうケースも多いですから、2重に負担を強いられる恐れもあります(筆者も初めて両方に該当した年は恐ろしく金回りが悪化しました)。

年度を跨いでからはどうにもなりませんが、年末にならばある程度は所得を調整することも可能です。個人事業主の人は、年末が近づけば常に「予定納税」や「個人事業税」の所得ラインを意識しておくべきです。


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