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個人向け国債のデメリット金融の専門家と言われる人達は、個人向け国債を無条件に推奨する「馬鹿学者」が非常に多いです。そんな馬鹿に釣られてしまい、個人向け国債を購入する投資家が後を絶ちません。はっきり言いますが、個人向け国債はデメリットだらけのボッタクリ商品であり、投資すべきではありません。これ以上被害者を増やさない為にも、その理由を説明しましょう。 一つ目のデメリットは、金利が通常の国債よりも大幅に低いことです。変動10年物の場合は基準金利の0.66倍、固定5年債および3年債では基準金利から0.05%を引いた利息になります。基準金利とは、市場で機関投資家が売買している長期金利(10年債の利回り)の事です。 実例を挙げると、2013年12月発行の個人向け国債の金利は、変動10年債で0.342%、固定5年債に至っては僅か0.119%に過ぎません。個人向け国債を100万円分購入しても、年間の利息は3400円や1190円しか貰えないという事です。馬鹿らしいと思いませんか?個人向け国債とは、金融の知識に疎い「情弱」の人が、財務官僚に搾取されるだけの商品なのですよ。 個人向け国債のデメリットの二つ目は、流動性リスクが極めて高い事です。流動性リスクとは、その金融資産の換金性の高さを示す考え方で、現金に戻すまでに時間が掛かる商品ほど、流動性が低い(リスクが高い)と言う事です。個人向け国債は、購入後1年間は途中解約が一切できません。 この流動性の低さは、個人向け国債の最大のデメリットです。誰しもが病気や事故や天災(*1)など、回避できないリスクに襲われる可能性があります。そんな時、個人向け国債のようにすぐに現金化できない商品に投資していれば、治療費や当面の生活費に困窮し、消費者金融で借りる羽目に陥ります。年間0.3%程度の利息に目がくらんだ為に、消費者金融で20%の金利を支払うのでは、本末転倒です。 日本国債がデフォルトすれば、インフレで実質元本割れするそして個人向け国債には、ほとんどの専門家が誤解している(あえて伏せている?)デメリットも顕在しています。それは、日本国債がデフォルト(債務不履行)に陥り、元本割れするリスクがある事です。 現在、日本の国債発行残高は、対GDP比で200%を超えており、これは200カ国以上ある世界の国々の中でも、ワースト1の比率です。そして世界では、国債がデフォルトする国は幾らでもあり、日本も第二次大戦後、新円切り替えという事実上のデフォルトを経験しています。個人向け国債の「元本保証」というのは、所詮は日本政府の口約束に過ぎず、デフォルトによって元本割れするリスクは十分あるのです。 「日本の国債は円建てだから、デフォルトなど絶対起きない」と言う専門家も居ますが、それは屁理屈です。確かに日本政府には、通貨を発行して国債償還に充てるという最終手段を持っているので、どれだけ借金しようが『名目上は』デフォルトを避けられます(⇒日本は破綻しない論の嘘)。 しかし、お金を刷りまくって国債償還をすれば、円という通貨の信用が暴落し、極度のインフレが起こります。個人向け国債に投資した100万円は、元本保証で戻ってくるでしょうが、その時にはインフレにより100万円の価値が半分以下に落ち込んでいる可能性は、十分ありえます。実質的なお金の価値で見れば、余裕で元本割れを起こすのです(⇒インフレ〜財政破綻で起きる10の事柄)。 最後の「デフォルトリスクがある」というデメリットは、2013年末現在、即座に発動する可能性は低いです。しかし、金利をぼったくられている事や、資金の流動性を失うというデメリットは、確実に投資家に襲いかかります。くり返しますが、0.3%という無いに等しい金利の為に、個人向け国債など購入すべきではありませんよ。
*1:2011年の東日本大震災では、被災者には個人向け国債の途中換金が認められました。しかしこれは大規模災害の特例であり、局地的な地震だとか、単なるもらい火の火事とかでは、特例は認められません。 |
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